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「自分の言葉で…」

「自分の言葉で、その時感じたこと、思ったことをお話してください。」

私が、自分の担当の新郎にお伝えするフレーズです。何のことかというと…披露宴最後の締めである「新郎謝辞」



私がパーティーで毎回本当に楽しみにしている場面です。長い時間「かけがえのないひととき」の為に一生懸命準備をし、当日大切なゲストと素晴らしい時間を過ごし、最後にゲストの方にご挨拶をする大切な時。



緊張しがちな新郎は、紙に書いて…という方もいます。夜な夜な考えて、考えて、ぎりぎりまで覚えて、紙を見ず、それをお守りとして懐にいれ、思い出しながらお話しする…という方もいます。一方、「何も考えてない!」と言い、その時感じたことをお話する…という方もいます。



どの方も謝辞の時はそのひとときの中で、一番凛々しく、素敵な姿だと思います。その新郎の隣で、負けないくらい凛として立ち振る舞う新婦の姿も本当に感動します。



謝辞では、感動の言葉が生まれます。今まで私が聞いてきた感動の言葉は…



「今まで言えなかったけど…俺を産んでくれて本当にありがとう、大切に育ててくれて本当に感謝してます」

いつもは恥ずかしくていえなかった思いを、会場の一番後ろで見守ってくれていたご両親に伝えました。この息子からの感謝の言葉に涙するご両親の姿がありました。



「これから『自分たちの店をだす』という目標に向かって進んでいきます」

小さい頃からの夢を実現する為に、最愛の人と歩んでいくという強い決意。思わずゲストから「頑張れよ!」というお言葉があがりました。



「今、ここにいる誰か一人でも欠けていたら僕らはここにいません。」

2人に関わってきたすべての人たちが、どれだけ大切でかけがえのない存在なのかを実感し…涙ながらに伝えた感謝の思い。



「結婚が決まってから、今日まで1年待ちました。その理由は、彼女に苗字が変わる最後の年に、彼女の家族と1年のイベントを過ごして欲しかったからです。」

新婦と新婦の家族の事を心から想うあったかい気持ちが伝わりました。



「ご挨拶の言葉を紙に書いてきましたが…今日はやはり『自分の言葉』で伝えようと思います…」

緊張がちな新郎…私は、きっと彼は紙に書いたものを読み上げると思ってました。しかし、この新郎は一切見ず、自分の言葉で、彼「らしい」言葉でご挨拶をしました。この気持ちだけで感動したのを今でも覚えています。



大切なことは…「自分の気持ちを素直に伝えること」だと思います。かっこよく決めなきゃなんていう思いはいりません。自分の言葉で、「ありがとう」の思い、そして「これからの決意」をご列席のみなさまにお伝えください。その姿がどれだけ素敵か…ものすごく逞しく、凛々しいんですよ。



また今月もたくさんの感動が生まれるはずです。打ち合わせの中では見れなかった一面を、私は「新郎謝辞」という時に見れることを楽しみにしています。

本日の担当は、天気の良い朝のカーテンを開ける瞬間が好きな北島でした。

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この記事へのコメント

  1. ジャージマン : 2008年5月3日 10:18 PM

    北島さんのブログすごいです。感動です。僕も同じです。そのとき感じたことを飾らず自分の言葉で話すことができたら最高の謝辞になると思います。列席の皆様もそのことばを待ってると思います。その言葉を聴いて自分も涙します。北島さんずっとそのフレーズを新郎様にお伝えし続けて下さい。
    p.s 天気の良い日に洗濯物が風で揺れている様を見ると幸せな気持ちになる人を僕は知ってます。

  2. きたじま : 2008年5月5日 7:21 PM

    >ジャージマンさん
    コメントありがとうございます。
    そうなんです…その人の言葉だからこそ人の心に響くのかとおもいます。これからも新郎様にお伝えし続けます☆
    「天気の良い日に洗濯物が風で揺れている様子をみると…」その気持ちよくわかります(*^_^*)

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